ずっとご機嫌だったダイチ
でも、仲間たちから相手にされないソラを見てから
ソラが近付くと
「クオゥ」と言って
太いクチバシで追い払います
錦花鳥たちは、それを見て
やっぱり危険で恐ろしい鳥だと囁きます
ソラは、皆が言うのが悔しくて
何度もダイチに飛び乗ろうとしますが
ダイチはダイチで必死に防ぎます
ついにソラは諦めて
ついにダイチは背を向けてしまって
二羽の時間は止まります
日に日に何事も無かったかのように
ソラは錦花鳥の仲間の中へ
ダイチは元のように
背を向けて、お喋りに夢中に
何事も無かったかのように・・・
何も無かったように・・・
もうソラの目に
ダイチは映りません
でも、一人でお喋りするダイチは
背中に残る温もりを
忘れることはありません
完