小さな体と
大きな体
絶え間ない小さな鳴き声
耐え切れず大きな呼び声
自由の身と
籠の中
灰色の身体
しきりと掻いて
もてあます時をやり過ごす
誰よりも愛情を受けたか
誰よりも愛情深く、欲深く
誇り高く、気位高く
籠から出た時
籠へ返される時
耐え切れず雄叫び
毎日毎日怒られても
無邪気な顔
怒りは痛々しさに
呆れは愛おしさに
抱き締めれば
誰よりも暖かい体
怒れば反抗ばかりなのに
腕の中ではか弱い鳥
誰よりも愛深く育ったから
今は一羽じゃなくなったから
誰よりも嫉妬深い鳥
自由奔放な錦花鳥たちの声が聞こえると
ヨウムのValoの雄叫びが響く
愛深い,嫉妬深い