紋次郎のように

2017年04月04日 21:17



春の陽気か

歳のせいか

生後五か月

錦花鳥のクー


飛び回り

駆けまわり

もう鳥籠は寝るだけの場所


見る物全てが遊び道具

紙もつま楊枝も噛み続ける

急須も湯呑も湯冷ましも

入るためだけの物


誰かを失っても

誰かが補ってくれる

流れる水のように

隙間は無言で埋められていく


あれだけ愛らしかったCho-ちゃんの影も

少しずつ薄らいで

隙間をHaruが埋める

クーが埋める

能天気なヨウムのValoが埋める


和らいでいくことを

誰が許してくれるのか

誰が望んでくれるのか

許しも請わず

望まないでいて


図々しい程の

生命力を目の当たりにして

図々しくも思い出す

もう二度と出会えないはずの出会いを終えてもなお

まだ埋めてくれるものを期待している

図々しい己

図々しき人生


つま楊枝を咥えたクー

「関わりのねえこって」

と言っている