
(LINEスタンプ 錦花鳥のチョーちゃんより mitsu-zo)I
四日目の朝
変わらず
cho-ちゃんはうつむいたまま
昨日の厳しい日差しは
不気味に姿を消していて
いつまで経っても暗い部屋
目が合うと
haruの声が響き渡る
冬の凍えそうな脚
夏の暑さが嬉しいのか
cho-ちゃんと同じ
定めに動かされているのか
ポン君がそっと手を伸ばす
いつもなら
すぐに飛び乗るはずが
じっと、うずくまったまま
真ん前まで差し出し
飛び落ちるような一跳ね
やっとポン君の手の平に納まる
「冷たい・・・」
何度もこんな状況は見て来たはずなのに
いつだって、三日後には
「ペー」
と鳴いてくれたのに
今度ばかりは
cho-ちゃんの生命力を
cho-ちゃんの未来を信じられない
弱々しくも
餌を前まで差し出すと
一粒二粒
口にする
どんな状況であろうと生きようと
身体は、心は、踏ん張る
いつしか眠りに入る
じっとしていると
若い頃と少しも違わない
家に来た頃のまま
「cho-ちゃん」
ポン君の声に
「ペー」
少しだけ力強くも
目は閉じたまま
「cho-ちゃん」
「ペー、ペー」
徐に起き上がる
飛べないのに
足取りさえ覚束ないのに
水場へと羽を広げる
まだ身体に残る力が
明るくなり始めた部屋の隅に向い、音を生み出す
ほとんど食べられず
線香の火のように弱々しかった生命が
一点を目指して飛ぶ姿
白い光は、金色の光の中へ溶け込んで
綺麗に着地は出来ずとも
あまりの神々しさに
願いの重さなど
すっかり忘れさせ
自然に水に口をつける
「ペー」
いつもの能天気な音
窓から風が流れ始める
ずっとそこに居る気怠い陽
吸い込むことさえ容易でない
重い空気
「ペー」
の一言で全てが消える
全ては存在を失い、意味は一点に集まってくる
自らの意思で嘴を動かす
水を少し口にし
粟穂を頬張る
少しずつ
生の鼓動が動き出す
久しぶりの排泄は
なんとか形を成して
今、ポン君の手の平のcho-ちゃんは
次の回復を待つために
次の力を溜めるように
眠っている
ポン君の手の平が
cho-ちゃんの一番の場所
誰よりも苦しみを背負っているからこそ
愛おしく、かけがえのないcho-ちゃん
そこに眠る間だけは
誰よりも幸せでないと
釣り合わない
再びcho-ちゃんの羽が空に向けて開くと
ポン君は
大袈裟に驚いた後
久しぶりに笑った