
細胞は思考する
細胞の一つ一つが
求め
嫌悪し
危険を感じ取り
記憶を蓄積し
DNA(細胞の脳)へと刻んでいく
きっとそれぞれに役割があって
彼らの集まりが一つの機能をしていて
脳などは
その一番の集積場所で
莫大な情報量を処理するだけの場所で
「感情」は
もう肉体で感じていて
脳の大きさはただ単純に
それらの感情を
瞬時に誤魔化すため、複雑な利害関係を計るために目まぐるしく働くだめで
「嫌い」とか「好き」とか「怖い」とか「安心」とかは
もうずっと前に判断されている
小さな鳥のcho-ちゃんの瞳は
いつも物語る
白い塊り
じっとうずくまり
その時を知りながらも
悲壮はない
古傷のある脚も
日に日に弱り
霞む目で
瞬きを繰り返しても
前を見つめ、生きることを止めない
幼い頃から何も変わらない姿
生命に優劣などない
細胞たちは組織され
様々な形で統合を試みながら
互いの調和を求めながら
塊りとなり
生物となり
人間となり
ひたすらに「快感」と「憂鬱」
「誤魔化し」と「躊躇い」へと向い続け
それら個々が集い
この時に存在している
こうして高められた人間の知識や思考は
時に、cho-ちゃんの命を永らえてくれたが
生命の崇高さは
彼女の白銀の輝きには
到底及ばない
