篭の向こうは
白い壁
朱のクチバシが
行ったり来たり
右は誰か恋しく鳴き続け
左は呑気に飲み水の水浴びに
上がれば爽やか毛繕い
右はますます鳴き叫び
左はこつこつ餌を突く
次は菜っ葉と格闘
二つ並んだ鳥籠に
二匹の白錦花鳥
姿身は同じでも
決して同じ篭には入らない
同じ手のりでも
まるで違う道程
同じ雌でも
まるで違う行動
Cho-ばあちゃんに
若いHaru
人が大好き、温もり大好きCho-ばあちゃんに
いつも穏やか、気の向くままのHaru
Cho-ばあちゃんは
必死の産卵、すぐに知らん顔
布団に炬燵、ホットカーペットで蹲る
足を折るわ、産卵の度にフラフラになるわ
人の食べ物、なぜか台所好き
若いHaruは
餌も取らず抱卵、挙句フラフラ
床の徘徊は大海原の大航海
激しく飛び回って落ち着く先は
深い緑色のガジュマルの木
根本や高い枝で一眠り
年月の重さ
愛おしいCho-ばあちゃん
憎たらしくも
愛おしい若いHaru
いつしか壁の篭から洩れる
甘い甘い鳴き声に
心は砕かれ
身は生気を失い
いつもの退屈なはずの場所を
平和で豊かにしてくれる
白い壁に映える
二つの朱色のクチバシ
次はどんな画を描いてくれるか
二羽,白錦花鳥,画