(ラインスタンプ 錦花鳥のチョーちゃんⅡより)
失って初めて知る
過ちを何度も繰り返す
忘れることが
人の美徳
忘れなければ
生きていけない
これまで何羽も死んでいったのに
どうして深く傷つくのだろう
これまで何羽もの死を前にした姿を見て来たのに
どうして涙が止まらないのだろう
愛深い故
歳のせい
持て余した暇のせい
注いだ気持ちの大きさのせい
過ごした年月の長さのせい
触れ合った時間の長さのせい
姿形のせい
甘い鳴き声のせい
はかなさのせい
愛らしさのせい
愛に慣れ
日常に慣れ
甘えた結果か
「チョーちゃん」
名を呼ぶ
こんなに短い言葉なのに
何度も繰り返しているうちに
が幸せの言葉になっていた
と呼ぶことで幸せになる
魔法の言葉になっていた
もう二度と呼ぶことはない
部屋から笑い声も消えて
残された鳥たちも
すっかり鳴かなくなったのは
幸せの言葉を口にしなくなったから
たった一言失っただけで
全てが褪せる
積み重ねた時間
手の中いっぱいにあった温もり
呼び声、甘え声
いつまでも続くものだと思い込んでいた
終わることなどないと錯覚していた
かけがえのない絆
失くしてはいけない命
だからこその魔法だった
幸せの呪文などとは思わない
失ってから初めて知る
途端に、刃となって返ってくる
受け入れなければ生きてはいけない
時が癒してくれる
そんなことは十分知っていても
失くしたものの大きさが口を塞ぐ
魔法の消えたこの部屋が
笑いを取り戻すまでに
これからどれだけの時間を要するのだろう
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