(2015.春)
並錦花鳥の
父ちゃん、母ちゃんから生まれた四兄弟
そのうちの一羽、toma
いつまでも終わらない歌声
成鳥の証
賑やかさは
楽しさを通り越し
おしゃべり男の口説きよりも
鬱陶しく
歌とセットのダンスは
キレキレでも
モテない男の滑稽な仕草
なのに
メスのkoaは呆気なく
そんな男に引っ掛かります
兄妹でも
「生」の前では意味がないこと
愛の巣は作られ
二羽の日々は流れ
いつしか・・・
次第に喧嘩ばかり
koaはtomaが近づく度に
嫌悪するようになります
僅か半年
原因は
tomaが横の籠のtumeへの浮気心
koaのプライドは怒りへと
まるで人と同じ
人生の、男女の縮図が目前に
もしtomaが人の男なら
到底モテないだろうに
賢人のように澄ました顔では
次の生を託すことなど叶わない
あるがまま
衝動のままに
身体を動かし
咽喉を膨らませる
隣の籠に向い
同じメロディーを、何度でも何日でも繰り返えす所作は
彼ら鳥族の未来を背負ってのことなのだと思うと
疲れた嘆息と共に
つい、「ご苦労さん」
と言ってしまいます
少し昔の話