潤んだ目
2016年01月30日 22:30

ゴマ粒のよりも小さな目でも
人以上にものを言う
鳥のCho-ちゃん
この地に踏み込んでもう三年半
精密な機器よりも小さな身体は
雌の性といい
突然のアクシデントといい
随分と大きな負荷を背負ってきました
人(鳥)生五年
あれほど必死だった産卵の気配も既になく
望むとも望まないとも近づく終末を
いとも簡単に背負って
餌の詰まった箱にまたがり
ただ、ついばみ
なすがまま
この一時だけのための姿に
時折胸を痛めては
己の小ささ、自惚れに悩み、持て余し
敵わないと思い知るのです
イラスト本
2016年07月21日 19:18
(2015春)ヨウムのvaloが二年を過ぎた今でも口にする名choちゃんと同じで雛から育てた並錦花鳥頬の赤い初めての男の子巣草を嘴に咥えて親切顔戸惑っているとまた次の草すぐに飛び立ち、また次と渡した後しばし、じっと見上げる褒めて欲しいのか、自慢顔疲れたか、飽きたか手の平に潜り込む少し大きくなると陶器の中に一休み覗き込むと見上げいつも、どんな時でも悪びない黒く、丸い目に飲み込まれ幾重もの言葉よりももっと多く伝え合い似ているところを探しては笑い合っていたようなあまりに穏やかな想い出ばかりで今でもこうして思い出すとベージュのパンツに白い斑点のある茶色い服何よりまっ黒の、まん丸い瞳が現れて暖かい気持ち
2016年07月18日 18:52
(2015.春)並錦花鳥の父ちゃん、母ちゃんから生まれた四兄弟そのうちの一羽、tomaいつまでも終わらない歌声成鳥の証賑やかさは楽しさを通り越しおしゃべり男の口説きよりも鬱陶しく歌とセットのダンスはキレキレでもモテない男の滑稽な仕草なのにメスのkoaは呆気なくそんな男に引っ掛かります兄妹でも「生」の前では意味がないこと愛の巣は作られ二羽の日々は流れいつしか・・・次第に喧嘩ばかりkoaはtomaが近づく度に嫌悪するようになります僅か半年原因はtomaが横の籠のtumeへの浮気心koaのプライドは怒りへとまるで人と同じ人生の、男女の縮図が目前にもしtomaが人の男なら到底モテないだろうに賢人のよう
2016年07月13日 21:33
嘴と羽と頭で水を舞い上げては羽ばたくcho-ちゃんの水浴びは若い頃からずっと同じいつまで経っても身体は濡れず頭だけが水浸しノートパソコンのモニター上がお決まりの乾かし場自信満々に毛繕いどうしてか誇らしげ頭を小気味よく振り、気分爽快一しきりの儀式を終えると脇目もふらずすぐにポン君の元へ他の鳥のように水が怖くて入れないcho-ちゃんの水浴びは幼い頃にはcho-ちゃんの目の前で羽で水面を打ち付ける綺麗な水浴びを見せつけていたあのharuがどうしてか、なぜだか、いつの間にか受け継いでいてcho-ちゃんが水浴びをしている後ろでじっと順番を待つのです
2016年07月11日 22:32
「分身の術」遊びでharuを追い掛けまさに捕える時突然、haruの白い体が床に散る白い羽がフワフワ煙のように浮かんで抜け殻になってしまったharu「ピーピーピーピー」やかましい鳴き声すっかり聞き慣れた音生の証か耳鳴りか一つ先を何事もなく飛び跳ねる安堵は、たちまち愛くるしさで埋め尽くされるもふと見れば、どこか丸くharuではない舞った白い煙はharuの尾羽尾を失った間抜けな格好を前にポン君と吹き出すきっと身代わりに捨てた羽必死の捨身の最後の隠し技を惜しみなく使ってみせたharu脅えるでもなく得意気でもなくただ、そこに居ますそれだけに脅かした罪を感じつつもすっかり短くなった白い饅頭がいつまでも笑い
2016年07月05日 19:58
7月に
入ったばかりで
すっかり真夏
風鈴の音
灼熱の日差しが窓から覗く
cho-ちゃんもharuも
寝床でじっと暑気除けの昼
歪んだ時が二人の前で
行き先に戸惑いながら
いつまでも揺らいでいる
時折過ぎる風は
待てとの願いも虚しく去り
次に来るのはいつか
尋ねたくとも
もはや気力もない
光りに満ちた家は
2016年07月03日 00:21
憧れはcho-ちゃん
cho-ちゃんの居ない隙に
cho-ちゃんの籠に入り
餌を突く
cho-ちゃんの居ない隙に
cho-ちゃんの籠に入り
餌箱で一眠り
cho-ちゃんの居ない隙に
cho-ちゃんの籠に入り
水飲み場で水浴び
ポン君の手の平のcho-ちゃんを
ポン君の肩からずっと見下ろし
近付いてみては
2016年06月30日 20:54
自慢のお尻
地面スレスレ、綿あめみたくふっくらとして
ヨチヨチ歩く
後ろ目で振り返り
誘ってきます
脚を骨折してから
一段と低い腰
気ままに、好き勝手に動いてきても
もう弱さは隠せず
どんど地に落ちてきて
どんどん大きく膨らんできて
白く丸い身体
赤い嘴
頼りない足取り
小さな小さな
2016年06月25日 21:33
「みっちゃーん」
ポン君の声で
いつもご機嫌
「ちょーちゃーん」
「はるー」
白き錦花鳥たち
ポン君の声はますます跳ねて
valoもどんどん調子づいて
「うるさいよ、バロ」
「はっはっはっは」
仕舞には
ポン君の電話の会話に笑い
時折
「ゆるー」
ちょーちゃ
2016年06月22日 21:17
思いのままに航海する海賊のように
そこに山があるから登る登山家のように
家から出て旅をするharu
もう彼女を遮るものはない
縛るものも何もない
ただ床に落ちている何かを
一粒ずつ
拾い上げ
口にする
急に慌てて
もどそうと、首を激しく振る
それでもまるで懲りず
次の物体へと身体は跳ねる
静かな部屋に
haruの足音
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2016年06月21日 20:40
haruは見上げます
卵二つ
お腹に抱えて
「一生懸命やってるよ」と言わんばかり
悪戯に
「出る?」
と聞くと
慌てて外へ飛び出します
孵る筈のない無精卵
haruの去った小さな餌箱
haruのお気に入りの巣
二つだった卵は三つに
錦花鳥の小さな身体で
一日一つ
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