潤んだ目
2016年01月30日 22:30

ゴマ粒のよりも小さな目でも
人以上にものを言う
鳥のCho-ちゃん
この地に踏み込んでもう三年半
精密な機器よりも小さな身体は
雌の性といい
突然のアクシデントといい
随分と大きな負荷を背負ってきました
人(鳥)生五年
あれほど必死だった産卵の気配も既になく
望むとも望まないとも近づく終末を
いとも簡単に背負って
餌の詰まった箱にまたがり
ただ、ついばみ
なすがまま
この一時だけのための姿に
時折胸を痛めては
己の小ささ、自惚れに悩み、持て余し
敵わないと思い知るのです
イラスト本
2017年02月27日 18:52
ヨウムのValoはますますうるさくなって療養中の錦花のHaruはそわそわ落ち着かなくなって浮き足立つ空気新顔のクー気にするはずもないポン君も慣れたものでクーに愛情を注ぐValoは意味不明の雄叫びあげてHaruは右へ左へ行ったり来たり二羽はほとんど篭の中でも、出られる時を楽しみに甘えた鳴き声してみたり飛んだり跳ねたりしてみたりそれで良かったはずなのに泣き叫べば餌に優しい呼びかけ笑い声、抱かれクーの求めは止まない幸せのライトは全てクーへ「どうして私は出してくれないの?」「どうして私はかまってくれないの?」ピーピーピーピー、ピーピーピーピーもうCho-ちゃんとの幸せや最後の悲しみの詰まっていた部屋も
2017年02月24日 18:18
隙間を埋める新たな命餌を求める声が響き渡るもうとっくに日常を取り戻している錦花鳥のHaruやヨウムのValoがいくら鳴いても置き去りだった部屋何も恐れず、遠慮なく口を開く雛を囲んで久しぶりの大きな笑い声見慣れたはずの一つ一つの挙動に歓声真白いCho-ちゃんやHaruとは違う茶色の毛並雀のようで、狸のようで小さな口は大きく開き小さな身体は誰よりも一番大きく鳴くポン君の大好きだった「Cho-ちゃん」の呼び声は「クーちゃん」に代わってまたこれから長く、短い物語を紡いでいきます
2017年02月22日 18:41
起こる事すべてがどこかへ導かれる道ならばCho-ちゃんの死は何を示しているのか起こる事すべてに宿命があるのならばHaruの怪我は大きな定めがあるのだろうかHaruとの接触一度目は一週間の静養痛めた脚はCho-ちゃんと同じ右の脚二度目は羽を痛めて深夜の救急まるで元気のなかった夜を越えてじっと我慢の産卵痛い体なのに宿命は容赦ないでも、いつまで経っても出て来ない長い陣痛の後息も絶え絶え股の下に白い丸不注意で怪我をさせてそれでも健気に運命に従い乗り越えるCho-ちゃんの死からどうにも全てが調子狂ってまるでHaruに悲しみを全て背負わせているようで言葉を使う資格もない顔を項垂れ見下げると右往左往のHar
2017年02月18日 22:15
隙間って思ったよりもやっかい空いてないつもりだからちゃんとしているつもりだからポッカリと空いた穴の大きさは計れなくて何も知らない無垢よりも傷はもっと深くまで切れ込んでいてあれだけ瞬いていた時は体を抜けて過ぎるまであまりに遅く、無口で怒り、叱咤、威圧の間平気な顔で「チョーちゃんー寂しいよー」と笑うポン君はすっかり笑い声を失って無駄口だけが頼りだったヨウムのバロも次第に無口になって静かな家Cho-ちゃんの墓に挿した一輪の花もう一月も立つのにまだ咲いている
2017年02月08日 18:27
錦花鳥のCho-ちゃんよりずっと先に家に居たヨウムのバロ初めて家に来た雛の時から知っている皆の視線はCho-ちゃんに一人寂しいこともしばしば妬みを知るかグチグチ文句言い時折叫びひどく痛んだ心突然家から消えた「チョーちゃん」の言葉を知らない筈はない「チョーちゃん」知ってか知らずか、バロは言う場所を奪われた相手愛情を削り取られた相手いつも自由に飛び回っていつも手に抱かれて憎むしかないはずの相手の名上を向き横を向き頷いて「チョーちゃん」上を向き横を向き頷いて「チョーちゃん」ポン君の声色ポン君の発音見上げる顔は爽やかでいつも通り能天気褒めて欲しいと見つめてる何も変わらないバロが居てくれるから日々を日常
2017年02月03日 20:15
一度空いた穴はもう二度と塞がらない一度愛することを知った心はもう一人ではいられない人は忘れる生きるためにずっと、それが自然のことだと思っていたそれなのに違う・・・忘れたくても忘れられないもの絶対に忘れてはいけないもの不確かで不安定で不明でありそうで、なさそうで暖かそうで、温そうでなのに当たり前に居て当たり前に笑って忘れることに何の価値も喜びもない忘れないられないことで打ちのめされながらも忘れないことでしか生きてはいられない矛盾でありながら、当然でありなんの身じろいもせず背後にそびえる後から後から溢れてくる気持ち行き場のないことなど百も承知なのに、止められないいつの間にか大きくなっていったCho
2017年01月31日 17:35
自由気ままだったはずのHaruCho-ちゃんが居なくなってかすっかり甘えん坊目の上のたんこぶだったか憧れの先輩だったかすぐに寄ってきて離れない足りないものに脅えて持て余した愛の行き場はなくて寄り添い慰め合うようででも、ポン君は一人Cho-ちゃんと大の仲良しだったからCho-ちゃんがHaruを寄せ付けなかったから一番寂しい時に誰かを抱いていたい時に一人愛深き錦花鳥Cho-ちゃんが居なくなった時のためのポン君の癒しのはずだった愛深き錦花鳥皮肉なことに愛深き故に寂しさを際立たせる
2017年01月27日 17:00
知っていると思い込んでいたいつも気に掛けているつもりだった一年半の時間一体何を見て来てのだろうCho-ちゃんのまわりはいつも笑いがいっぱい全てが輝いて全てが満たされていて疑いもなく誰もが幸せだと思っていた少し臆病で一人遊びが好きだったHaruCho-ちゃんに近付いては追い掛けられ小さな物音に飛び跳ねてCho-ちゃんはしなかったのに一心に卵を温め続けてうっぷんばらしに飛び回るとまた追い掛けられてそれも楽しい遊び本当はどうだったろう強き者、弱き者の選別に必死で戦っていたとしたらなんて失礼なんて傲慢手の平に余るHaruの体何があったかふと手を動かすときHaruは一目散血相変えて飛んでいく遊びじゃない
2017年01月24日 20:30
あれだけの悲しみを日薬は癒してくれるあれだけの生の虚しさを時は少しずつ流してくれる代償は想い出Cho-ちゃんの、柔らかな肌Cho-ちゃんの、間の抜けた鳴き声CHo-ちゃんの、体の匂いCho-ちゃんの、ふっくらとした身今も手に、耳に、鼻に、目に残っているはずなのにガラス越しの景色のように遠い失うことが辛すぎるのに失なわなければ生きてはいけないあの時、息を失ったCho-ちゃんに「ありがとう」と言ったけど悔しさや怒り混じりで本当の感謝の言葉じゃなかったまったく同じ姿のHaruを前に否応なしに浮かぶ姿決して涙は枯れないけれど今なら素直に言える必死で育てたポン君はもちろん大好きだったよ、Cho-ちゃん「
2017年01月23日 20:19
(注:Cho-ちゃんとHaruは白錦花鳥です)ポン君の肩から手の中を覗き込むHaruCho-ちゃんが亡くなっても変わらない いつだって傍にいたくて苛められながらもすぐに近くに戻ってきたもう追い掛けられることもないそれでも恐る恐る覗き込みポン君の手が動くとビックリたちまち飛び去る何の為か、何度も何度も繰り返すああ、あれだけ嫌われていたのにきっとHaruも寂しいのだ宿卵し、ますます塞ぎ込む膨らんだ身体のまま部屋はまったく静かになって誰もが悲しみを隠せないやっと卵を産み落とし動き回れるようになるさんざん飛び回りポン君の肩へでも、もう覗き込まない寂しさを振り切ったのかいつまでも滞ってはいられ